銀色の龍と蝶と妖精








月歌の気持ちなんて

全然俺は考えていなかったんだ





「待って」


月歌はそう言うと

ポストから鍵を出した





そして月歌の後を着いていった




こんなに小さい背中で何を背負ってる?

小さな背中を見てそう思った





        ガチャ


鍵のあく音がし

俺達はアパートに入った





「お母さんいないの?」


隼人が部屋を見渡す






「うん」


月歌はいない事に

少しホッとしたように安堵する



そしてソファーに座った






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