片腕の彼に恋しちゃいました。
〈寒くない?〉



「大丈夫。」



〈もう着くよ。〉



マキにつられて入ったのは



アパートの一室だった。



〈いつもいる場所って言っても
峻稀の部屋なんだけどね!
さっ!入った入った!〉



私は背中を押され



中へと押し込まれた。



〈峻稀〜。来たよ〜。〉



『おせーぞ。』



中から聞こえてきたのは



少し怒っているような



低い声だった。



〈お〜、杏李ちゃんだ〜!〉



〈久しぶり!〉



「ど〜も。」



マキと一緒に、



病院に連れて行ってくれた二人もいた。
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