片腕の彼に恋しちゃいました。
〈杏李ちゃんのこと、
ずっと好きだったんだよね。
杏李ちゃんと会った日から。〉



「……。」



〈でも、杏李ちゃん
いっつも峻稀の方ばっかり
見てるんだもん。
だから、諦めて応援することにした。
そしたら、杏李ちゃんも幸せになれるし
俺だって、側にいれるかなって。〉



「……マキ…。」



〈ははは。
そんな泣き顔見せられたら
我慢できなくなるんだけど。
早くキスしてよ。
俺、死んじゃうよ。〉



「…!!」



……俺、死んじゃうよ。



マキがふと発した言葉が



私の心の奥深くに響いた。



「…わかった。」



私はそう言って



マキの顔に近づいた。



…そして、唇が重なったー…。
< 130 / 247 >

この作品をシェア

pagetop