片腕の彼に恋しちゃいました。
『てめぇ。』



〈そんな怒んないでよ。
誘ったのは俺だけど、
杏李ちゃん、自分から
してきたんだよ。〉



峻稀は床に座り込んでいる私の方をみて



マキの胸倉から手を離した。



〈はぁ。苦しかった。
杏李ちゃん。
俺、手術受けるから。
キスしてくれたしね。〉



マキは笑っていた。



『来い。』



峻稀は私の手を引っ張って



病室から出た。



その時……



〈ゴホッゴホッッ…ゥッ!〉



「マキ!」
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