片腕の彼に恋しちゃいました。
手術当日。



手術は午後からだけど、



マキの緊張を和らげようと思って



朝から病院に行った。



〈あれ?〉



「来ちゃった!」



〈学校は?〉



「休みだよ。」



嘘だけど…。



〈そっか。〉



やっぱり、緊張してる?



さっきからずっと



外ばっかり見てる。



「マキ、緊張してる?」



〈は?んー、少し。〉



「大丈夫だよ。
ずっと待ってるから。」



〈杏李ちゃん、
今日やけに優しくない?〉



「そう?
いつもと変わらないと
思うけど?」



〈…俺がビビってんのかな?〉



「怖いの?」



〈…怖い。〉



マキはそう言って



私の方を見た。
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