片腕の彼に恋しちゃいました。
〈…待っててくれたんだな…。〉



「待ってるって言ったじゃん。」



〈でも…、俺
どうなるんだろ…。〉



マキの右側は、



明らかに麻痺していた。



「……お父さんも言ってたじゃん。
後でもう一回やってみようって。」



〈…そうだな。〉



こんな言葉しか



掛けてあげられなかった。



「私、ちょっと行ってくる。」



私は病室から飛び出し、



休憩室へと走った。





「あ。」



そこには、マキを手術してくれた先生と



マキのお父さんがいた。
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