片腕の彼に恋しちゃいました。
〈やぁ。〉



「あの…ありがとうございました。」



〈いや。槙斗くんのことは
大谷先生から聞いたよ。
最善は尽くしたんだけどね。
ごめんよ。〉



「謝らないで下さい。
麻痺が残ることは
結構あることなんですよね?」



〈あぁ。
私が今まで手術してきた
患者さんでも、
麻痺が残った人は
結構いるよ。
でも、リハビリをすれば
日常生活には支障はない位まで
回復できると思う。〉




「マキは大丈夫です。
リハビリも頑張ってくれます。
…一つ聞きたいんですけど、
マキの足は…?」



〈あれも、リハビリすれば
良くなるよ。
でも、右側は麻痺してると思うから、
左足よりは右足はちょっと
悪いままかもしれないがね。〉



「わかりました。
ありがとうございました。」



〈うん。でわ、失礼するよ。〉



そう言って先生は



休憩室から出て行った。
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