片腕の彼に恋しちゃいました。
峻稀はリハビリステーションの前にある椅子に



座っていた。



『なんだって?』



「…幻肢痛っていう病気で、
今、はっきりした治療はないって。」



『要するに、我慢しろって
ことなんだろ?』



「でも、自然に治る人もいるって言ってた。
峻稀も治るよ。」



『あぁ。治ればいいな。
マキ、今やってんじゃねー。
あそこから見えるだろ。』



「行ってくる。」



ここの病院は、



リハビリステーションの中が見えるように



ガラスばりになってる所がある。
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