片腕の彼に恋しちゃいました。
「紗雍。ちゃんと聞いて。
マキね、…病気だったの。」



〈え……?〉



「手術して、今は元気だよ。
ただ、右腕と右足に麻痺が残ってて
左足も、寝たきりだったから
上手く動かせない。
それで、今頑張ってリハビリしてる。」



〈………。〉



「そんなマキでも、
ちゃんと紗雍が支えてあげて、
愛してあげられるなら
紹介してあげる。どう?」



紗雍は下を向いたまま



少し考えていたけど、



すぐに答えは出た。



〈私にできるかな…?〉



「大丈夫。紗雍ならできるよ。
あとは、マキにアピールしなきゃね!
水族館、一緒行く?」



〈いいの?〉



「私の友達って言えば、
みんな仲良くしてくれるよ。」



〈本当に?〉



「本当!峻稀にメールしておくね!」



〈お願いします!〉





こうして、水族館に行くのに



一人増えた。
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