片腕の彼に恋しちゃいました。
〈杏李ちゃんの高校、
俺らの隣の高校だからさ!
何かあったらいつでもおいで!
ちなみに、男子校だから!〉



「入れないじゃん!」



〈大丈夫、大丈夫!
電話してくれれば
すぐ迎えに行くから!
着いたよ!〉



「わかった。ありがと!」


私は校門の前で



自転車から降りた。



その時…



〈峻稀だ!峻稀〜!〉



マキは大声で呼んで手を振った。



峻稀を目にすると



私の心はまた、ドキドキと



鳴り出した。



〈杏李〜!〉



「…紗雍!!」



紗雍に呼ばれ、



高鳴っていた心の鼓動は



スーッと弱くなった。
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