片腕の彼に恋しちゃいました。
「ねえ、タコ焼き食べたい!」



『そういやぁ、ちょっと
腹減ったな。買ってくっか。』



私と峻稀で、タコ焼きを買いに行った。



『タコ焼き三つ。』



〈あいよ!〉



店の人は、声を張り上げた。



『あのさ、杏李、
なんか欲しい物ないの?』



「え?」



『誕生日だろ、一月十一日。』



「あ〜。ん〜…でも、
峻稀がいてくれればいい。」



『なんだよそれ。
俺が貰ったんだから
返さなきゃなんねーだろ?』



「本当に、誕生日の日に
峻稀が隣にいてくれるだけで
いいんだよ!」



『わかったわかった。
俺が勝手に決めるぞ。
嫌でも文句垂れんなよ。』



「峻稀がくれる物なら
なんでも嬉しいもーん!」
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