片腕の彼に恋しちゃいました。
〈おっと。じゃ、俺行くね!
じゃあね、杏李ちゃん!〉



「うん!」



マキはそう言うと



全力で自転車をこいで



峻稀のところへ向かった。



〈ねぇ杏李!もしかして、
今の、大谷槙斗って人??〉



「そうだけど…。」



〈辞めた方がいいよ!
あの人達、めっちゃ悪い噂あるし。〉



「あの人達って?」



〈大谷槙斗、中村優太、
長谷川公矢。それに、
一番厄介なのが、冴原峻稀。
この四人、顔は良くて
すっごいモテるらしいけど、
その反面、いろいろ
ヤバいことやってるって…。〉



「…そうなんだ……。」



〈まぁ、そんなこと
どうでもいいんだけどね!
学校入ろっ!〉



「うん…。」



本当にそうなのかな…。



私は、さっきまであの二人がいた方を眺めた。……
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