片腕の彼に恋しちゃいました。
『外寒かったろ?』



峻稀が布団をかけてくれた。



『どうした?』



「お母さんが、
峻稀のこと、不良だって…。」



『そっか。まぁ、間違っては
ないと思うよ。
昔は確かに、いろんなことしたし。』



「でも、今の峻稀は違うもん。
ちゃんと仕事して、
金髪だった髪も黒く染めちゃって…。
夏休みに戻すって言ってたけど、
結局仕事が忙しくて
戻せなかったじゃん。」



『まぁな。戻してーな。』



「私も、金髪の峻稀好きだよ。
だって、峻稀と初めて会った時
私が一目惚れした峻稀だもん!」



『ははっ!なんだよそれ。
本当は、さっき
杏李のお母さんに話し
あったのにな〜。』



「何の話し?」



『挨拶。杏李と結婚するために。』



「そっか。でも、許せない。
峻稀のこと、悪く言うなんて。」



『本当のことだろ。
いいから。あんまり怒るな。
杏李のお母さんだろ。
心配してんだよ。
こんな男とってな。』



「こんな男なんていわないで!
峻稀はこんな男なんかじゃない。
優しくて、私のこと
すごく考えてくれてて。
私の大切な人だよ。」



『杏李…。』



峻稀は私の唇にキスをした。
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