片腕の彼に恋しちゃいました。
〈杏李ちゃん、
すっごい綺麗なだよ!〉



「マキ、ありがとう。」



〈槙斗!〉



〈ごめんごめん。
紗雍のほうがすっごい綺麗だって。〉



「ちょっと〜。
今日は、私と峻稀の結婚式だよ!
いちゃいちゃするなら
終わってからにして!」



私がそう言うと、



マキ達は笑っていた。



「マキ、歩いて大丈夫なの?」



〈一応、車椅子は持ち歩いてる。
でも今日は、特別な日だから。
少し歩きたいなって思ったんだ。
紗雍と結婚する時までには
歩けるようにならないとね。〉



「あまり無理しないで
頑張ってね!」



〈私がいるから大丈夫だよね!〉



〈あぁ。〉



マキは、紗雍に支えられながら



ゆっくりだが歩いていた。



前は立つことすらままならなかったマキが



確実に歩いている。



愛の力かな…。
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