片腕の彼に恋しちゃいました。
『杏李。どこ行ってた?』



「紗雍とマキと話してたんだ。」



『ふ〜ん。』



〈峻稀さ〜ん!〉



『優太、公矢!』



〈杏李ちゃん、超綺麗!〉



「ありがとう。」



『杏李、結婚式もあと少しだな。』



「そうだね。なんか、
今までのいろんなことが
よみがえってくる。
峻稀と初めて会った時のこととかね。」



『あぁ。あの時俺、
冷たくしてたけど、
初めて杏李のこと見た時から
好きになってた。』



「そうなの?
じゃあ早く告白してくれれば
よかったのに。」



『嫌な思いしたくなかったんだよ。
また大切な人が
俺の前から消えるんじゃないかって。』



「ちゃんといるじゃん。」



『あぁ。だからよかった。
指輪、似合ってる。』



「ありがと。
これからもよろしくね!」



『これからもっつーか。
死ぬまでよろしくだろ?』



「うん!」





この時、峻稀の唇と私の唇は、



お互いを包み込むように



優しく重なったー………。





……………ー
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