片腕の彼に恋しちゃいました。
『杏李。』



「ん?…!!」



峻稀は私を抱きしめた。



「…どうしたの?」



『ずっと一緒に居てくれるよな?』



「当たり前じゃん。
いきなり変だよ。」



『…怖いんだよ。
なんかわかんねーけど、
杏李が俺の側から
いなくなる気がして…。』



私もギュッと峻稀を抱きしめた。



「いなくならないよ。絶対。
ずっと峻稀のとこにいるよ。」





親に捨てられて、



愛情もそそがれずに



施設で育って。



やっと信頼できる里親ができたと思ったら



毎日暴力の繰り返しで…。



峻稀。私は絶対いなくならないよ。



峻稀のいろんなこと、



全部受け止めるから…。
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