*無口なキミの甘い言葉*
「明日、一緒に行こうな」
唇がはなれたあと恥ずかしくて隆史くんを見れなかったけど、そう発した言葉に驚いて隆史くんを見た。
「学校。一緒に行こう」
フッて微笑みながら言った隆史くんの言葉に嬉しい気持ちになった。
「うん!」
嬉しくってたまらない。
あ。
でも…。
「隆史くんはなんでタカちゃんって呼ばれるの嫌がったの?」
「は?」
「だって、あたしがそう呼んだらやめろって…子供のころは平気だったのに」
疑問に思ったそのことを隆史くんに聞く。
「いまの俺はタカちゃんなんてガラじゃねーし。それに……」
「それに?」
「お前に、菜子に名前で呼んでもらいたかったんだ」