*無口なキミの甘い言葉*
いつもの切れ長の目は閉じていて見れないけど、瞼にかかる睫毛が長いなぁ、なんて思ってしまった。
「菜子、隆史をジッと見すぎだろ」
「!!」
翔梧くんの発言にびっくりして慌てて隆史くんから顔をそらした。
「そ、そんなことないよ」
そして、翔梧くんにそう言われたことが恥ずかしくて慌ててそう口にした。
恥ずかしくて体を正面に向けて俯いた。
後ろからは美幸ちゃんと翔梧くんの話し声が聞こえる。
でも、翔梧くんの言う通りだから。
あたしが眠っている隆史くんの顔をジッと見てるって…。