好きって言ってよ。
《……お前もかよ。》
呆れたようなアイツの声が、電話越しに俺の鼓膜を揺らした。
お前“も”?
《……お前もさ、『好き』なら『好き』って言ったら?》
「……はぁ? “も”って、誰と誰だよ?」
《……んなの自分で考えろよ》
そんなこと言われたって。
だって、今の流れ的には……。
俺と
百花、 じゃ…?
いやっ!
んなわけねぇーって!
都合よく考えすぎ。
自惚れんな、俺っ!
でも、それ以外誰が……。
いない、よな?