好きって言ってよ。





そう呟いた大地くんの顔は見えないけど、耳が赤いよ?

あぁ、もう!


「大地くん、好きっ!」


かわいすぎるよ。


あたしは大地くんの背中に手を回した。



「……俺の方が、好き」



少しだけ、ぎゅっと力が込められた。


顔が見えなくて良かったな、って思った。

きっと今のあたしはニヤニヤしちゃってる。

でも、負けられません。

あたしの方が、大地くんより“好き”の気持ちは大きいもん!


「あたしは大好きだもん」


あたしがそう言うと、大地くんの体が離れた。




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