Plastic.
オーダーしたタルト達を口に運んでいると、


また雅司が口を開いた。


「あゆ、23日は空いてる?」


一瞬、頭の中を色々、思いが巡る。


「・・・うん、空いてるよ」


「そっか」


嬉しそうに、雅司が笑う。


裏腹に、あたしは複雑だ。


残酷な、残酷な人。


だけど、それも解って無いんでしょう。


言わなくても解っちゃうよ。


24日と25日は彼女で、


23日をあたしにあてがってくれたんだよね。


これで、決定、ってわけだ。


以前の明達との会話の中では半信半疑だった。


少しだけ、期待した。


それが、確信に変わった。




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