ミルクティーな彼。
けだるい気分で(いつもだけど。)体を起こし、制服へと手を伸ばす。
リビングへ出ると、広がるのは変わらず静かな空間。
俺の両親はある有名な会社の経営者で、海外へと飛んで、なんやかんやしている。
だから広い家に一人。
物心つくまえの幼い頃からそんな環境だったから、別段淋しさは感じない。
生活の中の世話も、両親が雇った人達が熟してくれる。
まぁ、ある程度身の回りの事は自分で片付けているから必要性があるかと聞かれればない。
並より随分上の習い事等も習っていたし、何一つ、不自由はなかった。
朝食には既に机に用意されて、並べられていたものを食した。
世話係の誰かが用意した物だろう。
(…行くか。)
そうして、べつにどうでもいい学校へと向かった。