ミルクティーな彼。
……。
(どうしよう…。)
どうすればいいのかわからない私はその場で立ち尽くす。
(起こしたほうがいいのかな? でも邪魔するのもなぁ…。)
ぐるぐる考えていると、眠っていたミルクティー色の人(?)が、いつの間にかこちらを見ていた。
目が合う。
「『………。』」
少しながい沈黙。
それをやぶったのは私ではなかった。
「あんた、誰?」
『あなたこそ誰ですか。相手に名を聞く時はそちらから名乗ってください。』
「っ…! ふ。」
ふ?
「ふははっ!」
!!?
笑った!
なんで!?
『…どうして笑い出すんですか。』
「ははっ、お前みたいなの初めてだよ。」
そう言って、声は抑えているが明らかに笑いを堪えて肩を震わしている目の前の男。
なんて失礼なやつだ。
顔も声もいいからって何でも許されると思うなよ。
でも、、やっぱりかっこいい人が笑うとさらにかっこいい。
男の笑顔を見て少し高鳴った鼓動。
(ん?え、何これ不整脈...?
んー、、今度病院行こうかな。)
と思いつついい加減にしろと声をかける。
『…いい加減にしてくれませんか。』
「ごめんごめん。 あぁ、名前だったよね。 …ってゆーか、俺の事知らないの?」
少し目を見開いて言う男。