3週間の激恋
好きな先生が教室掃除だっていうのに、あたしはサボってばっかり。


「キム、掃除サボる?」

「うん、サボるよ。」

「じゃぁ、一緒に話よこー。」

「うん。」


望も掃除が嫌い。


2人で1年の靴箱に移動して・・・っていうか、4組の隣なんだけどね。


防火扉に隠れて奈菜とか理佐とかと話をした。


菊池先生の様子を見るために、望が廊下を見ると、最悪にも菊池先生と目が合うという・・・。


菊池先生に見つかると、対処が面倒くさいんだよなー。


望がすぐに隠れると・・・。


「小島ー。」


望の苗字を呼びながら近づいてくる先生。


あたしは見つからないように理佐の後ろに座って隠れた。


理沙は身長162cmとデカいから助かった。


と、思ったけど・・・。


「香も。掃除しろ。」


見つかったら逃げられないのが菊池先生。


サボりたかったけど、菊池先生に見つかり強制掃除。


あたしは、イヤイヤ教室に入ってほうきを取ると・・・。


戸川先生はっけーん!


掃除したくない気持ちも戸川先生と同じ場所ならいいや。


そう思ってやる気を出したとき・・・。


「香、コッチ。」


菊池先生があたしの名前を呼び、廊下に手招きする。


廊下掃除は望。


あたしは、教室掃除なのに・・・。


「ウチ、教室掃除やけん、ココ掃除する!」

「ダメ、こっち。」

「ウチ、廊下じゃないやん!」

「今日だけコッチ。」


強制掃除の無理やりの場所替え。


せっかく、やる気出したトコだったのぃー!


菊池のバカァー!


そう心の中で叫んだ。


先生はあたし達がちゃんと掃除するかずっと見張ってる。


先生が見てるのも気にせず、望とお話開始。


「“古川”のどこがいいん?」


望の言葉に少し違和感を感じた。


「“古川”じゃなくて、“戸川”やろ?」


あたしがそう言うと・・・。


「そうや!そうや!戸川や、戸川!ハハッ。」


天然なんだか、バカなんだか良くわかんないのが望の性格。
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