3週間の激恋
「どっから、来たんかなぁ。」


あたしは横の席の麗香と話す。


「じゃぁ、終わります。」

「起立、礼!ありがとうございました。」


HRが終わると、すぐにいつもの友達のところへ行く。


奈美と佐奈と望(のぞみ)と麗香とあたし、それがいつものメンバー。


まぁ、最近は佐奈は省くか省かないか相談中。


「なぁなぁ。さっきの人童顔やね?」

「でなぁー。」

「ベビーフェイスや、ベビーフェイス。」

「「ハハハッ。」」


友達と戸川先生のことを茶化していると、教室にまだいた。


誰とも喋らず、静かにポツンと立っていた。


だから、少し話かけたくなって。


「先生っち、ベビーフェイスでな。」


勇気を出して、そう言うと。


「え?」


少し恥ずかしそうに笑いながら返した。


「童顔っちこと。」


そう、あたしが言うと。


「ハハッ。」


優しく笑った。


いや、微笑んだのほうが合ってるのかな??


また、その笑顔にあたしはキュンッとした。


「面白いなぁ。」


そうやって、友達と盛り上がっていた。



先生が来た1日目は、静かに終わった。


2日目の帰り際。


掃除が終わって電気が消えた教室で友達の若葉と話してた時。


「そうっちゃなぁー。」

「あっ。」


戸川先生が教室に入ってくる。


「来た、ベビーフェイス。」

「ハハッ。」


あたしがまた茶化すと、昨日と同じ笑顔で笑った。


「先生っち、彼女おるやろ??」

「え?」


イキナリの質問に、先生は少し戸惑っていた。


「おるんやろ~?」


そう、あたしが聞くと、先生は。


「いない、いない。」

「嘘~。」


やっぱり、初めて会った若い人に聞くなら「彼女」でしょ。


別に好意があるわけじゃないけど、やっぱり気になるし。


そんな、無駄話をして家に帰った。


やっぱり、昨日と同じで2日目も静かに終わった。



そして、3日目


「おはよー。」



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