3週間の激恋
「おはよう、キム。」


いつものように、友達があたしのことをあだ名で呼ぶ。


「キム」それが、あたしのあだ名。


別に韓国人じゃない。


純粋な日本人。


だけど、ただあたしは韓国語を勉強してたり、韓国のことを良く友達に話したり、K-POPが好きだからっていう理由で。


韓国では在り来たりな苗字の「キム」になった。


名付け親は、いつも絡んでる4人がつけてくれた。


下の名前は「プサン」。


変な名前でしょ??


何でプサンになったかって言うと、友達がふざけて「出身はどこですか?」って聞いてきたから、あたしもふざけて「プサン」そう返したのが始まり。


それ以来、あたしのあだ名は「キム・プサン」になった。


信じがたい話かもしれないけど、男女問わずあたしのクラス、4組のメンバーはあたしのことを「キム」って呼ぶ。


別にあたしも嫌いじゃないから、結構喜んで使ってる。


授業で使うプリントには最近、「キム・プサン」って書いたり、国語の時は漢字で「金釜山」って書いたりしてる。


もう「香」って呼ばれることは4組ではほぼない。


「キム、話そう。」

「うん、いいよ。奈菜のとこ行こう。」

「うん。」


最近、学校行くときに偶然会う、望。


クラスも一緒だから毎日学校につくと、麗香と奈美と佐奈が来るまで話してる。


今日は、奈菜もいたから奈菜のまわりで話しをした。


「しっちょん?」

「何を?」

「あの、教育実習生、お金持ちなんで。」

「何で?」

「何か、茉里のお父さんの会社の社長の息子っち、茉里から聞いた。」

「マジで!?すごっ。」


頭良さそうとは、思ってたけど、やっぱ良いとこのお坊ちゃまなんだ。


「あ、先生来た。」

「もう!?早くね?せんせー!」


奈菜は1番右端の1番後、菊池先生は黒板の前。


朝から大きな声で、先生を呼ぶ。


「何か。」

「なぁ、あの人っちどっから来たん?」


やっぱり、あの人は今日も菊池先生の後ろにいた。


「秋風大学の人。」

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