眠り姫~sleeping ready~
レイをみてしまうとユウリを思い出してしまうヴァイオレット
いまは一番辛い相手だ

「泣いているのか?」

「悲しくて…」


悲しみを通り越して苦しい

「話が出来るか?」


「話しですか…」


ヴァイオレットはなきはらした目をレイに向ける

「ヴァイオレット、君がユウリと言った相手が見つかったよ…歴代の王から」


「歴代の王…」


今の王ではなく過去の王
ヴァイオレットは苦笑いをした

「覚悟はしてました…あなたのタトゥーを見たときから」


――ユウリ様は代7だった…


「そうか…」

ヴァイオレットの言葉にレイは言葉に詰まる

ベッドに座りヴァイオレットを見るとまだ泣いていた


「あまり泣くな…」


レイはヴァイオレットの涙をぬぐった
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