眠り姫~sleeping ready~
「貴方をみると辛いです…レイ陛下…」


初めて名前を呼ぶ
ユウリ陛下…ではなく
レイ陛下と

「そんなに似ているか…俺がユウリに」


「はい…悲しいくらいとても」


また小さく笑い目を伏せてしまった

ヴァイオレットの紫色の瞳は暗く霞んでいた


「私はどのくらい眠っていましたか?」


「約……300年だ…」


300年
ヴァイオレットは目を開きレイを見ていた


無理もない
300年普通なら死んで朽ちている

だがヴァイオレットは生きている

「なず私は生きているの…」


「わからない」


謎だらけだった

ヴァイオレットに関しても、眠りについても、あの塔に関しても

何も見つからなかった
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