眠り姫~sleeping ready~
さする足が何故だか暖かかった

ヴァイオレットはレイの目線には合わせずに少ししたを見ていた


「足が動かない以上は身の回りのことが大変だ」


「私は大丈夫です…お姫様でもなく、ましてやお客様でもない私です。世話をしてくれるなど…」


もってのほか


だけどレイは足をさするのを止めなかった

ヴァイオレットは恥ずかしくてたまらない


「大丈夫じゃないだろ?あと車椅子もある。歩けるまでは車椅子で行動できる」

「陛下…私の話をきいてましたか?私は…」


そこまでいって言葉が詰まる
レイがじっとヴァイオレットをみていたから


「足がなおるまで城に滞在するんだヴァイオレット」


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