眠り姫~sleeping ready~
「そろそろお部屋にお戻りになりましょう…夕立が来そうですね…」


西の空が真っ黒だった
ヴァイオレットは話がそれてくれて良かったとほっとした


「ヴァイオレット様お着きになりましたらお茶を用意いたしますね」


優しく笑ってくれるシーラ
私の事をしったらどう思うのかと怖かった

この優しい笑顔がなくなり…離れてしまうのかと…


「ぇえありがとうございます」


悲しみに浸りながらも背一杯の笑顔をした

※※※※※※※※※※

一方レイは慌ただしく仕事をこなしていた


「陛下」


となりにはシゼルがレイを読んでいた


「陛下…いつあの少女を城から出すつもりで?」


ペラペラと書類をめくりながら話すシゼル


「出すつもりなどないが?」


書類にサインをしながら答えるレイ

シゼルは目を開きレイを見た

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