眠り姫~sleeping ready~
レイは車椅子の後ろに周りシーラが持っていた車椅子の取っ手をもった

「陛下?」


「少しだけ俺に車椅子をおさせてくれないか?話がしたいんだヴァイオレット」


「えっ!?」


ヴァイオレットは驚いて方をピクッと震わせる


シーラは車椅子をレイに渡してお辞儀をした


「かしこまりました。私はお部屋にもどりますゆえ、何かありましたらお呼びください」


シーラは短い髪をなびかせてヴァイオレットの部屋に戻っていく


――どうしましょ…私


「ヴァイオレット」

「はい…」

頭上からふる声に返事を返す


「城での暮らしはどうだ?」

「はい…シーラさんがついてくれていますので不便はありません」


「そうか。体調はどうだ?目をさましてからは」


目をさましてから…
ヴァイオレットは一瞬悲しみが襲った


「はい…足が動かないだけで大丈夫です」


見つめるのは自分の足
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