眠り姫~sleeping ready~
「特別なのかしら…陛下自ら車椅子をおしているなんて」


冷たい空気がレイラをつつむ

「いえ…ただ責任を感じてるのではないかと…」


「責任?」


金色の髪をなびかせて振り向くレイラエメラルドの瞳がシゼルを映す



「詳しくわ言えませんが…陛下の祖先にわけがあり、陛下は自分の祖先がおかしたこと……ぃえ、国王としての責任を感じているのですよ」


シゼルはうまく説明ができなかった

――300年間眠っていたなどとはいってもしんじないだろう…

なら上手くごまかすしかない


「あの少女名前は?」


「名前ですか?ヴァイオレットと名乗っていました」


レイラの瞳がまたヴァイオレットを見ていた

―ヴァイオレット…
陛下はなぜ…あの娘など連れてきたのかしら


レイラの心に黒い嫉妬が渦巻いた
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