眠り姫~sleeping ready~
「そうか…」

レイはそんな表情を見逃さずヴァイオレットの側による


「どうかしたか?」

ヴァイオレットは顔をみずに「大丈夫」と答えた


「ジキル先生…ありがとうございました」

「はい。では私はこれで失礼します」


ジキルはレイにお辞儀をして部屋を出ていった


レイはヴァイオレットのベッドの縁にすわり、顔をのぞきこむ

「へ、陛下?」


「顔を見せてくれ」


ヴァイオレットは顔をそぉっと見せる

――恥ずかしい…
どうしよう…


ヴァイオレットの紫色の瞳とレイのグレーの瞳がぶつかった



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