眠り姫~sleeping ready~
「毎日通わなくても大丈夫ですよ?陛下だって執務がおありでしょ?」

一国の王なのだ
忙しく無いわけがない


「大丈夫」

「……」


ヴァイオレットはチラリとレイの顔を見る

――綺麗な顔…
なぜこんなにも似ているのかしら…

ヴァイオレットは気がついたらレイの顔を触っていた


「ヴァイオレット?」


「……」


レイの呼び掛けにも黙り混む

「陛下…あまり私に逢いにこないでください」


パッと手を話してヴァイオレットはレイと反対側を向く


「理由は」


少しレイの声のトーンが低くなる


「聞かないで……」


「ヴァイオレットこっちを向くんだ」


レイはヴァイオレットの手を握り振り向かせる

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