眠り姫~sleeping ready~
―コンコン…

「誰かしら?」


シーラが扉に向かって歩き出す

ヴァイオレットは涙を見られないように手でぬぐっていた



「陛下?」


「遅れてすまない…用がかだづかなくて」


シーラが陛下と呼ぶ瞬間ヴァイオレットは苦笑いをした


…ほら…また私はユウリ様がちらついてしまう…


「ヴァイオレット」


「はい、陛下」


一生懸命笑顔をつくり笑うヴァイオレット

答えるかのように笑うレイにヴァイオレット心が傷んだ


「ヴァイオレット…明日から3日間留守にする。こちらには寄れないが、すまない」


レイはヴァイオレットのベットの縁にすわりヴァイオレットの長い髪を撫でる


「留守に?わかりました…」


髪を撫でるしぐさにドキドキするヴァイオレット

髪、一本一本から伝わる熱が居心地が良かった
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