眠り姫~sleeping ready~
「陛下をとは…?」


「直に申し上げますと、陛下が毎日のように貴方に会いに来ている。陛下のお気持ちはまだわかりませんが、貴方はどう想いになられてますか?」

シゼルはビシッと立ち、強い眼差しをヴァイオレットに向けていた

ヴァイオレットは困っていた
目を伏せて視線が合わないようにしていた


「ヴァイオレット様」

「はい…」


「お答えください」


答えるも何もヴァイオレットはまだユウリを忘れられずにいる

レイをどうかなんて…


「わかりません…」


「わからない…とは?」


シゼルはすぐに返してくる
ヴァイオレットは目を泳がせていた


「私はズッと眠っていました。友人もいず、今ここにいることが不安です。陛下が少しでも和らぐならと…いってくださいました」


「……」


「私は陛下を友人と…見ています。陛下だってそう思ってます」


ヴァイオレットは少しさみしい感じが心を染めた
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