さすがは僕の女王様!
絶対服従せよ!


「初めまして、水野 誠人(ミズノ マコト)って言います。
まだ右も左もわかりませんが、よろしくお願いします」

そう言って、黒板の前でペコリと頭を下げる。

今日は転校初日、第一印象が肝心だろう。

まだ高校二年の春だ。
これからだって、充分親しい友人を作ることくらい可能なはず。

もちろん不安はあるが、期待も大きい。



今日から通うこの成翔大学付属高校は、(けったいな名前だろ?)かなりデカイ。
幼稚園から大学まで存在するくらいだしな。


高等部の生徒数も膨大。
文武両道で、優秀な人材が多い反面、金を出せば誰でも入学できてしまうらしく、あまり良ろしくないような生徒たちも多い。


もらった案内書によると、一組から五組までが進学クラス。
六組から十ニ組までが普通クラス。

あ、ちなみに俺は二組です。


で、その普通クラスにいるらしいんだよ。
その、怖い人たちが…。

まぁ就職や専門学校を希望するような生徒たちで構成されてるらしいんだけど…。


怖いよ、ねぇ…。


登校してるときにも結構見かけたんだけどさ、いるわいるわ金髪やピアスや派手で狂暴そうな人たち。

現校長の『十人十色と仲良くねー』のスローガンからの方針らしいけど……、

僕にはまったくもって不可解です…!




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