図書室とタオルケット
春
私、野々宮 杏はなんやかんやで高校生活3度目の春を迎えていた。
退学するって言いながらここまでズルズルと来てしまった。
ここまでの二年間で私が手に入れたものは、劣等生である称号のみ。
未だにクラスにさえも馴染めずにいた。
なぜなら、両耳に計7の穴が開いているし、髪は赤茶色。
極め付きは、援交して学費を稼いでいるらしいという噂に始まり、成績がいいのは先生たちと出来ているというありもしない噂が流れたことだった。
それを境に私に誰も寄り付かなくなった。