図書室とタオルケット

そんな時、図書室にまだ灯りがついているのが目に入った。
考えるよりも足が先に動いていた。気づけば図書室に向かって猛ダッシュしていた。

「ハァ、ハァッッ」
荒い呼吸を整えながら私は図書室のドアを開けた。

「「あ…!」」

そこにいたのは、現社教諭の中原雄大だった。
「今日の俺の授業でいきなり笑いだした奴だっ」
中原が私を指差した。

「違うし。お前がいきなり挙動不審になったから笑ったんだよ」
「きょ、きょろう不審になんかなってない!!」
中原はそう言って頬を赤らめた。


「可愛い〜。ホッペ赤くなってるし」
私は先生の頭をポンッと叩いた時、あのタオルケットの香りがした。

私の脳が一旦停止するのが分かった。


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