図書室とタオルケット

『もしかしたら、もしかしたら。でもそんなのありえない』
私の中の期待がドンドン膨らんでいく。

それでも過去のトラウマが私を納得させてはくれなかった。
いつまでも引きずってはいけないのくらい分かっている。
分かってはいても抜け出せない自分がいる。

結局私は弱いのだ。
だから誰にも好かれないそれだけだ。


だから中原先生が私の課題を仕上げたなんてありえない。
私はそう自分に言い聞かせた。


タオルケットの匂いは、だんだん薄れてきていた。

神様はなんで私に恩返しできないような優しさをくれたの?
私は、タオルケットの匂いを思いっきり吸いこんで息をとめた。


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