図書室とタオルケット
私は嘘をついても仕方がないので真実を答えた。
何かの疑いをかけられているのだろうが、残念だ。
私には証人がいてくれる。
「野々宮。昨日の夕方、裏のゲームセンターでたばこ吸ってたらしいな」
「意味わかんねーよ」
「しらばっくれたって無駄だ。こっちには目撃情報があるんだ」
佐伯先生は勝ち誇った顔をしていた。
「昨日は8時くらいまで図書室にいた。だから時間的に私じゃない」
私は冷静に真実をすべて話した。
「嘘をつくな。誰か証人でもいるのか?」
「中原雄大」
私は答えた。
「中原先生・・・。そうか。」
先生はニヤッと笑った。
まるで悪魔が微笑んだようだった。