図書室とタオルケット

「そんなこと聞いてない。それとも私のこと嫌いだったから佐伯と組んで嘘ついたの?
違うんじゃない?あんたそんな奴じゃない」
私の声が図書室に響いた。

「お前に俺の何が分かるんだよ?」
言い終わるのと同時に中原が泣き崩れた。

「分かんないよ。それでも昨日、私の前にいた先生はこんなに卑怯な人間じゃなかった」

「お前に語られたくない。お前みたいな奴に俺の弟は殺されたんだ」
中原は涙を拭って立ち上がった。

「じゃぁあんたは、私みたいな落ちこぼれを学校から排除するために教師になったんだ」
私は大声で笑った。

「違う。そうじゃない・・・!!」
中原の拳に力がこもった。

「何がどう違うんだよ」
私は中原のネクタイを締めた。




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