図書室とタオルケット
「ふーん。就職かぁ」
咲恵先生はまだ何か私に聞きたそうな雰囲気だった。
あと1つなにか聞かれたらわざと嫌がる態度をとろうと考えていたが、ちょうどいいタイミングで始業式の終わりを告げるチャイムが鳴った。
教室にもどるついでに、クラス割りを見ることにした。
今年も予想通り一番頭のいいクラスにだった。
この結果は、放課後必ず保健室で咲恵先生と勉強している賜物だった。
べつに勉強したい訳じゃない。
ただ、する事がないからやってるだけのこと。
だが、そのおかげで余計に先生たちの怒りをかっているのが現状だった。
無駄に怒られるし、 やってもないのに謝らないといけないし、クラスはガリ勉くんしかいないし…。
得なことは一つもない事に最近気づいた。