図書室とタオルケット

「中原・・・。私ね昨日まであんたに期待してた。もしかしたら私を見た目や噂で判断しない人が現れたのかもって思ってた。そう信じたかった」


「俺もそうだったよ。あの日初めてお前を見た時、なぜか素直になれたんだ。こんな暖かい子から瞳が離せなくなった。お前の寝顔は優しくて幸せそうで、でもどこか悲しそうで辛そうで・・・」


「最悪だ。こんな出会い方・・・もし、もっといい出会い方出来てたら、私中原先生を心から信じてたと思う。ちょっとだったけど久しぶりに信じるってことが出来たの」


「ごめんな」
先生はなにも言わず私を抱きしめた。
そして話し始めた。

「さっきも言ったけど俺の弟、殺されたんだ。
俺が高校2年の時、弟は中学生だった。あいつ、クラスの不良にイジメられてたんだ。
あいつは毎日毎日ボロボロになって帰って来た。


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