図書室とタオルケット
「もしもし?涼?杏だけど・・・」
『よぉ杏。元気か?』
「うん。元気だよ・・・」
『どうした?元気って声じゃない』
涼の甘い声が私の心の傷にかぶさった。
私の瞳から何年分の涙が零れた。
「涼・・・。会いたい」
『分かった。今どこ?迎えに行く』
「公園。涼と喧嘩した公園」
『ふっ。仲直りした公園だろ?』
「うん。涼、ありがとう」
『なんだよ、気持ち悪いなぁ』
「ばぁーか」
『じゃぁ、また後で』