図書室とタオルケット

「恨まれてるだろうな、俺達」
涼が蚊の鳴くような声で呟いた。

「そりゃそうだろ。まともに勉強もしないで一番取って、しかもあんなに必死に勉強してた沙由紀も抜いて」

「最悪だ」
ここまで順調に歩んできた。
なんの問題もなく、やんちゃですこし授業態度が悪いってくらいのいい餓鬼だった。

「でも、そんなちっぽけな理由でこんなことしないでしょ?」
私だけはみんなと違う所を見ていた。

「とにかく、職員室に行こう」
涼は立ち上がった。

「確認だけどみんななんて書いたの?」
凛はクラスのみんなに聞きだした。

「うちはうざいって書いたよ」


「凛。先に行っとく」

「こっちは凛に任せて☆」
そう言って凛はクラス全体に話しかけた。


「行こう」

私たちは職員室へ向かった。
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