図書室とタオルケット

職員室に行くには、校長室の前を必ず通る。
涼がついでに校長室を覗きに行った。

「おい!」
校長室から涼の怒鳴り声が聞こえた。


「涼の声!」
私たちは廊下を走った。
校長室に入って一番に目に飛び込んできたのは、机一面にばらまかれた私たちの作文だった。

「梅見、約束が違う!見せないっていっただろ!?なに見せっちゃってんの?」
涼の怒りはマックスに達していた。
今にも殴りかかりそうな勢いで梅見を見えいた。

「あなたたちなんて事してくれたの」
校長先生が私たちのほほをビンタした。

「ふざけんな!怒りたいのはこっちだよ」
祐二がキレた。
そして、ばらまかれた作文を手にした。

「ねぇ、これ私たちのだけじゃん」
私は祐二から作文を奪った。

「は!?あなたたち何を言ってるの?あなたたちが梅見先生にこれを提出したんでしょ?」

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