図書室とタオルケット

廊下を歩いていると、何人かの男子が私を指さしてヤリマンだの援交などと笑った。

どいつもこいつもイライラする。

私はその中で一番笑っていた男子の胸ぐらを掴むと思いっきり拳を振り上げた。
「うっせぇ。文句があるんなら直接私に言えよ」
そして振り上げた拳を振りおろした。

殴られた男子はうずくまったまま私にごめんと謝った。


教室に入るとホームルームがあっていた。


「スイマセン。気分が悪かったので保健室で寝てました」
教卓で熱く語っている先生の話を遮るかのような大声で報告した。

「野々宮…お前いい加減にしとけよ。机の上の課題、今日中に提出しろ!」
「面倒くさっ」
そう言い捨てて私は机の上の課題とやらをカバンに放り込んだ。

「いいか皆、こんな落ちこぼれになるなよ」

先生が私を指差して笑った。クラスの奴らもつられるようにして笑った。


< 4 / 45 >

この作品をシェア

pagetop