白衣の天使
カトレアがふとマリアの後ろに置いてあるゴミ箱を覗くと、そこにロイドの銃が捨ててあったのである。

「どうしてこんなことしたの?」

優しい口調でマリアに問いただすと

「こんなものいらない。」

そう言ってマリアは膨れてソッポを向いた。マリアの言いたかった気持ちが伝わった出来事ではあった。だけど、

「確かに無くなったら良いわね。でもねパパは刑事さんだから、すごく大切なのよ。もうマリアはさわっちゃダメよ。」

決して安全なものではない。しゃがんでマリアを抱きしめながら、二度とこんなことをしないように良い聞かせたのであった。
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