白衣の天使
「パパが居なくなって悲しいのは分かるわ。でもママまで居なくなったら・・・。」

目に涙を浮かべ、悲しそうにカトレアの枕元に食事を置くマリア。

そんな優しいマリアに、原因はロイドではなく、ニックだとは言えるわけはなく、必死に作った笑顔で応えるのが、カトレアには精一杯だったのであった。


そんな日々が続き、日中一人でカトレアが家に居ると、扉の開く音がする。

その音で起きたカトレアは、時計を見ると12時を指している。

お昼休みに帰ってきてくれたマリアだろうと、重い体を頑張って起こそうと試みた。

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